住宅診断で行われている事とは?一般的な調査項目を確認しよう!
住宅診断(ホームインスペクション)の名前は聞いたことがあるが、実際にはどんな調査を行うのでしょうか。調査項目は住宅診断の会社で異なり、検査項目が細かければ細かいほど住宅の現状を把握でき、安全性に優れた家を手にできます。この記事では住宅診断で何をするのか、調査項目から住宅診断を行うベストなタイミングをご紹介しましょう。
住宅診断の一般的な調査項目
住宅診断で行われる調査、診断は次の通りです。
・建物の傾き
・雨漏りの跡
・施工不良
・不同沈下
・建物を支える部分の損傷
・排水管の劣化や漏水
・そのほか、詳しい調査が必要な箇所
調査項目は住宅診断を行う会社によってさまざまです。一般的な調査項目をご紹介します。
外まわり
・基礎部分(ひび割れ、鉄筋の露出な)
・外壁(ひび割れや劣化、腐食など)
・屋根(欠損、防水層の亀裂など)
・外構(玄関、ブロック塀など)
・軒裏(漏水、破損など)
・雨樋(ひび割れ、つまりなど)
・バルコニー(欠損、床の沈みなど)
・外部に設置された金物など
外まわりでは主にひび割れや劣化状態を確認。また、建物に傾きがないか、打診棒を使った外壁強度、剥離なども調べる場合があります。
室内
・床(基礎部分、土台など)
・壁(ひび割れ、欠損など)
・天井(漏水跡や傷、仕上材の割れなど)
・階段(欠損や床鳴り、ひび割れなど)
・扉(扉の動作、鍵の施錠など)
・トイレ(排水の音や速度など)
・浴室(軋み、浮きなど)
天井や壁のひび割れの程度から家の傾きを調べられます。和室の場合、畳の状態や障子の破れなども確認するのが特徴です。
屋根裏
・梁のひび割れ、劣化(下屋を含む)
・各階間の天井裏
屋根裏は耐震性や建物の基礎構造となるため、奥までの検査が可能であれば細かくチェックをしましょう。
設備
・給水
・給湯
・排水
・換気
・住宅用火災警報器
一戸建ての場合、上記の調査項目のほかにシロアリの被害も確認します。シロアリは建物の耐久性を弱らせる生き物。被害が大きければ、耐震性の問題も出てきますので、詳しく検査をしてもらいましょう。
住宅診断を依頼するべきタイミング
家を購入したいけれど、住宅診断はどのタイミングで行うのがいいでしょうか。中古や新築によってベストなタイミングは異なります。失敗しない住宅診断の依頼のタイミングをご紹介しましょう。
売買契約の前
売買契約の前は中古物件、完成済みの新築に適したタイミングです。万が一、瑕疵が見つかっても購入前であれ、契約を見送れます。
不動産会社のなかには、売買契約前の住宅診断を渋る会社もあります。契約を結ぶためだけでなく、さまざまな理由で断るケースがあるので、住宅診断を嫌がる不動産会社での購入はやめておきましょう。住宅診断を前向きに受けてくれる会社は信頼性が高く、メンテナンスにも応じてもらえるかもしれません。
引渡し前の内覧会
購入を決めているのであれば、引渡し前の内覧会での住宅診断がおすすめです。主に新築購入を検討する人向けで、購入者自身で壁紙や床の傷などチェックできる箇所をして、細かな部分を住宅診断士にお願いします。
建築途中
新築を建てる場合、目視では確認できない基礎部分や土台、断熱材などを診断します。また、段階ごとでの診断ができるため、安全性の高い住宅を完成できるでしょう。
住宅診断の流れ
住宅診断は3〜4時間ほどで完了します。申し込みから検査結果まで、一般的な住宅診断の流れをご紹介します。
問い合わせ
まず住宅診断会社に依頼しましょう。最初から1社に絞るのではなく、2〜3社ほど資料を確認し比較をして自分に適した業者を選びます。比較するときにチェックしたいポイントは次の通りです。
・診断の内容
・費用
・予約状況
予約ですが、土日祝日は混み合っているため、直近での検査ができないかもしれません。可能であれば平日に予約をしましょう。費用は基本プランとオプション費用、どちらも確認をします。床下や屋根裏は基本プランに入っているのか、オプションの場合はどのくらいの費用がかかるかなど聞きましょう。多くの住宅診断会社では床下や屋根裏はオプション費です。
当日
当日の天気が大雨や大雪でない限り、検査は行われます。まず住宅診断士が検査内容の説明をします。このときに不明点があれば質問をしましょう。検査中は診断士の隣にずっといる必要はありません。検査が終わり、問題点があった場合は診断士から状態説明があります。
診断報告書
検査当日に結果の説明をしますが、後日、診断結果をまとめた報告書が届きます。診断報告書が別費用という会社もあるので注意が必要です。診断報告書は住宅の状態が目に見えるだけでなく、リフォームや売却時に役立ちます。
住宅診断は業者ごとで診断内容は違います。基本プランとオプションの内容は必ずチェックしましょう。特に検査しておきたい屋根裏や床下はオプションな場合が多いです。また、土日祝日は予約が集中するので、できるのであれば平日に依頼をしましょう。
住宅診断のタイミングは売買契約の前、内覧会、建築途中です。中古物件、新築で依頼すべきタイミングは異なるので、購入を検討する物件に応じてベストなタイミングでお願いをしましょう。