住宅診断はリフォームにも効果的!実施するべきタイミングは?
近年、リフォーム時のトラブル件数は年々増加しています。そんなトラブルを回避するのに役立つのが、ホームインスペクションとも呼ばれる住宅診断です。住宅診断では、住宅診断士が第三者的な立場から、住宅の劣化状況や改修すべき部分、おおよその費用などをアドバイスしてくれます。この記事では、そんな住宅診断の有用性をご紹介します。
リフォーム工事で起こりやすいトラブル
リフォーム工事は、依頼主が建築の素人であることが多く、工事業者に任せきりになってしまうことが多いです。そのため、依頼内容と工事内容がずれたり、必要のない工事が行われたりするなどのトラブルが生じえます。たとえば「依頼主の希望とは異なる施工がおこなわれた」「思い通りの仕上がりになっていない」「業者が提案した不要な設備のせいで余計なお金がかかった」などです。
ほかにもリフォーム工事で起こりやすいトラブルには「工期になっても工事が始まらない」「仕上がりの質が悪い」など、業者のヒューマンエラーによって生じるものがあります。
■住宅診断(ホームインスペクション)の必要性
このようなリフォーム工事でのトラブルを避けるためにも、本当に必要な工事範囲を把握し、工事内容を理解しておくことが重要でしょう。その助けとなるのが住宅診断(ホームインスペクション)です。
住宅診断では、住宅診断士が第三者的な立場から、住宅の劣化状況・改修すべき部分やその時期・おおよその費用などをアドバイスしてくれます。建物にとって本当に必要なリフォームが何なのかを明確にすることができます。リフォームでのトラブルは工事が終わってしまうと解決が難しいものです。工事の前に住宅診断をおこなって、リフォームのトラブルを未然に防ぐことをおすすめします。
リフォーム工事における住宅診断のタイミング
リフォーム工事における住宅診断のタイミングには5つの選択肢があります。リフォームするか検討しているとき・工事前・解体後・工事中・完成後です。すべてのタイミングで住宅診断を行ってもよいですし、目的や知りたいことに応じてタイミングを選べます。ここからは、住宅診断をそれぞれのタイミングで行った場合の効果を詳しくご紹介します。
■リフォームするか検討しているとき
リフォーム業者のなかには依頼主の希望よりも利益を追求する業者もいるでしょう。リフォームしようか悩んでいるときに住宅診断をおこなえば、利害関係のない第三者の立場から専門的な意見を聞けます。本当に改修すべき部分やその時期などが明確になるでしょう。
■工事前
工事前に行う住宅診断では、リフォームすべき部分や、その工事にかかるおおよその費用を知れます。見積もり内容が適正なのかを判断するのに役に立つでしょう。
■解体後
解体後の住宅診断では、シロアリや雨漏りによる腐食状況を把握したり、適切な工事内容をアドバイスしてもらえたりします。
■工事中
工事中の住宅診断では、リフォーム工事の内容が適切におこなわれているかをチェックします。工事の品質を確保したい人におすすめのタイミングです。
■完成後
工事完成後の住宅診断では、施主検査に住宅診断士が立ち会います。依頼内容が反映された工事が行われているか、工事の品質に問題はなかったかなどを厳しくチェックしますよ。
リフォーム済の物件であっても住宅診断は必要
住宅診断は、持ち家をリフォームしようとしている人だけでなく、リフォーム済み住宅を購入しようと思っている人にも有用です。リフォーム済みの物件と聞くと、きれいで安心して住めると思う人もいるかもしれません。しかし、一見するときれいでも、目の届かない床下や屋根裏などにトラブルが潜んでいることもあるのです。リフォーム後に住宅診断をおこなっていない物件はもちろん、売主がすでに住宅診断を行っている場合も、注意が必要でしょう。
なぜなら、売主が依頼する住宅診断業者は、売主と癒着関係にあることもありえるからです。そのため、本当に安心したいのならば、自分で住宅診断業者を選び、住宅診断を実施することをおすすめします。このように、リフォーム済み物件を購入する前に住宅診断をすることで、欠陥住宅を買ってしまうリスクを回避できます。
リフォーム工事で起こりやすいトラブルや、住宅診断のタイミングをご紹介しました。リフォーム工事は工事業者に任せきりになってしまうことが多いため、依頼内容と工事内容がずれるなどのトラブルが生じます。トラブル回避に役立つのが、住宅診断です。住宅診断では、住宅診断士が住宅の劣化状況・改修すべき部分・おおよその費用などをアドバイスしてくれます。リフォーム工事における住宅診断のタイミングには、リフォームするか検討しているとき・工事前・解体後・工事中・完成後の5つの選択肢があります。目的や知りたいことに応じてタイミングを選びましょう。住宅診断は、リフォーム済み住宅を購入しようと思っている人にも有用です。欠陥住宅を買わないためにも、自分で住宅診断業者を選び、住宅診断を実施することをおすすめします。