住宅診断と耐震診断は何が違う?それぞれの特徴を掴もう!

公開日:2022/02/01   最終更新日:2022/02/28

中古一戸建ての購入や家の見直しを考えたとき、耐震性は気になるポイントの1つでしょう。近年建てられた家は耐震性が優れていますが、旧耐震基準の家だと大きな地震に耐えられないかもしれません。耐震診断を行うなら住宅診断とセットでお願いするのがおすすめです。耐震診断と住宅診断は何が違うのか、どうして一緒がいいのかをご紹介します。

耐震診断とは?

そもそも耐震診断とは、建物の耐震性を確認して、地震による被害の程度・安全性を調べる診断のこと。耐震診断の対象となる建物の条件は以下の通りです。

・一戸建ての木造住宅

・中古住宅

・耐力壁や柱などの構造を確認できる図面

・床下や屋根裏の点検ができる

新築は最新の耐震基準で建てられているため、耐震診断の必要がありません。耐震基準は1924年に導入され、1981年に大きく改正されました。1978年の宮城県沖地震で多くの建物が倒壊したからです。そして、1981年建築の基準を見直した、いわゆる新耐震基準が誕生しました。

1981年以前の基準は旧耐震基準と呼ばれています。旧耐震基準の耐震レベルは震度5程度の中規模で倒壊しないことです。一方、新耐震基準のレベルは震度67強の大規模地震で倒壊せず、震度5程度の中規模では損傷をほとんど受けません。旧耐震基準の建物は耐震が弱いため、今後起こりうる大地震に耐えられない可能性が高く、早めに耐震診断を実施することが推奨されています。

なお、新耐震基準は1995年の阪神淡路大震災をきっかけにさらに強化されました。そのため、2000年以前の新耐震基準は現在のものに比べると耐震性が劣ります。2000年以前の建物は実際に耐震診断を行う前に予備調査を行われ、築年数や面積、構造種別といった図面(資料)で確認しなくてはならないので、資料の用意が必要です。資料がない場合は実測などを行うので、費用がかさむかもしれません。

一般診断(簡易診断)

柱や壁など重要な構造の確認、建物の外観や内観を目視で行う簡易的な診断の調査時間は23時間ほどと短く、費用も安く済みます。

精密診断

原則、壁を一部解体して内部構造まで細かく調べる診断です。そのため解体した箇所の修理費用も発生するので、一般診断より費用が高くなります。精密診断には半日〜1日程度かかります。

住宅診断とは?

住宅診断(ホームインスペクション)の目的は建物の劣化状況と施工不良のチェックです。住宅を熟知した住宅診断士(ホームインスペクター)が建物を長期間、安全に過ごすために補修したい箇所などのアドバイスをします。

診断方法は目視で、外壁や屋根、室内、雨漏りなどがないか劣化状況の確認。住宅診断をするタイミングは住宅の購入前、住宅を売りに出す前がベストです。

住宅購入前や、住宅を売りに出す前に診断を行うことで、売買後のトラブルを避けることができます。また、現在の建物の状態を把握でき、安心して取引ができるでしょう。近年、住宅診断をしてからの購入を検討する人が増えているので、スムーズな売却ができるように住宅診断はしておくといいでしょう。

また、居住中に住宅診断を依頼するケースもあります。リフォーム前や住んでいて違和感があったときに、家全体を調べてもらうために住宅診断を利用する方は少なくありません。耐震診断では建物の図面が必要でしたが、住宅診断は図面がなくても実施可能です。しかし不具合が見つかったとき、図面があれば原因を推測しやすくなります。

住宅診断と耐震診断を同時に行うメリット

住宅診断と耐震診断の目的はそれぞれ異なります。住宅診断には耐震性を調べる項目は含まれていません。反対に耐震診断は耐震性の状況を確認するので、建物の劣化状況の調査は行わないのです。

耐震診断で建物にヒビ割れがあっても耐震に問題なければそのままにします。しかし、住宅診断は長く住むために劣化部分の補修が必要かどうかをアドバイスはしてもらえるでしょう。どちらか一方ではなく、同時に診断することで、建物の正確な状況を知り、適切な修繕を行えるのです。

また、中古住宅の購入前に同時に診断するのもおすすめします。建物の状態と性能を知っておくと、欠陥住宅や購入してはいけない家を見極められるので、住宅購入の失敗のリスクを下げられるでしょう。

さらに、同じ業者に住宅診断、耐震診断を同時に行うと費用を安く抑えられる場合もあります。それぞれ、現地でのチェック項目が重なるからです。耐震診断をした家は「耐震基準適合証明書」を取得できて、住宅ローン控除が受けられます。

 

耐震診断は耐震性を調べ、住宅診断は建物の劣化状況を調べます。それぞれ目的は異なりますが、住宅の状態を把握するために、どちらも知っておきたい情報です。特に中古物件の購入やマイホームの売却を考える人は、同時に調査を依頼しましょう。購入前に欠陥住宅かどうかを把握でき、家を売る場合は売却後のトラブルのリスクを下げられます。安心して長く住み続けるために、住宅診断と耐震診断はセットで受けておくといいでしょう。

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